HIV感染に伴う播種性MAC症の治療薬ジスロマック

俗にHIV感染症と呼ばれる後天性免疫不全症候群(エイズ)の診断基準は、HIVと呼ばれるヒト免疫不全ウイルスに感染し、厚生労働省が定める疾患を発症した感染者をエイズと定義しています。 エイズの原因となるHIVの感染経路には、性的接触や母子感染、血液があり、HIV感染後直ちにエイズを発症するのでは無く、数年~15年程度の潜伏期間があります。 潜伏期間は、感染初期の急性期と無症候期、エイズ発症期にぶんるいされています。感染2~3週間後にあたる急性期は、ウイルスが急激に増殖する為に発熱や筋肉痛、リンパ節腫脹などの伝染性単核球症様相症状や風邪様相症状が発症しますが、数日~数週間で症状か沈静化し、無症候期へと移行します。急性期に、HIVに対して逆転写酵素阻害薬やプロテアーゼ阻害薬やインテグラーゼ阻害薬などの抗HIV治療が行えると、エイズの潜伏期間や以後の経過が大きく異なります。 抗HIV治療を行わない場合は、エイズ発症後約2年で死に至るとされています。 エイズ発症期は、急激に白血球であるCD4陽性T細胞が減少し、免疫力が著しく低下する為にニューモシスチス肺炎や進行性多巣性白質脳症、クリプトスポリジウム症 などの日和見感染症を発症し易くなり、非結核性抗酸菌症や悪性リンパ腫、HIV脳症など様々な重篤な疾患を発症し死に至ります。 エイズ患者は、播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス症と呼ばれる肺結核に類似した呼吸器疾患に罹患し易いとされ、治療にジスロマックなどの抗生物質を投与される事があります。 ジスロマックは、マクロライド系に分類される抗生物質であり、細菌細胞内での蛋白合成阻害作用や抗炎症作用、活性酸素産生抑制作用があります。 その為、ジスロマックは、風邪の二次感染防止の目的で投与されたり、膠原病などの解熱剤としても投与されるケースがあります。
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